フィリピン法人設立に必要な手続き一覧【SEC・BIR・Mayor’s Permit】

フィリピン進出

フィリピンで事業を始める際、「法人設立だけすれば営業できる」と思われることがあります。
しかし実際には、SEC登録後にも税務登録、営業許可、各種ライセンスなど、多くの手続きが必要です。

特に初めてフィリピン進出を行う場合、

  • ・何から始めればよいのか分からない
  • ・SEC・BIR・LGUの違いが分からない
  • ・どのタイミングで何をすべきか不明
  • ・手続きが止まり、開業が遅れる

というケースは少なくありません。
この記事では、フィリピン法人設立から営業開始までに必要となる主な手続きを、実務ベースで整理して解説します。

フィリピン法人設立の全体像

フィリピンで事業を始める場合、一般的には以下の流れで進みます。

  1. 法人設計・株主構成整理
  2. SEC登録(会社設立)
  3. BIR登録(税務登録)
  4. Barangay Clearance取得
  5. Mayor’s Permit取得
  6. 業種別許認可
  7. 銀行口座開設
  8. 営業開始準備

重要なのは、SEC登録は「スタート地点」であり、ここで終わりではないという点です。

SEC登録(法人設立)

まず行うのが、SEC(Securities and Exchange Commission)への法人登録です。
日本でいう「会社設立」に近い手続きです。

主な内容

  • ・会社名確認
  • ・株主構成整理
  • ・定款(Articles of Incorporation)作成
  • ・資本金設定
  • ・役員設定
  • ・SEC申請

注意点

フィリピンでは業種によって外国資本規制があります。
例えば飲食店や小売などでは、外国資本比率に注意が必要なケースがあります。
また、後から株主構成を変更するのは手間がかかるため、最初の設計が非常に重要です。

BIR登録(税務登録)

SEC登録後は、BIR(Internal Revenue Serviceのような税務機関)への登録が必要です。
ここを完了しないと、正式な営業や請求書発行ができません。

主な内容

  • ・法人TIN取得
  • ・BIR Form 1903
  • ・税種登録
  • ・Books of Accounts登録
  • ・Official Receipt / Sales Invoice関連
  • ・Authority to Print(ATP)

実務で詰まりやすいポイント

実際には、

  • ・どの税種にするべきか
  • ・VAT登録かPercentage Taxか
  • ・帳簿準備
  • ・レシート印刷会社との連携

などで止まるケースが多くあります。
また、BIR担当者ごとに説明が異なることもあり、現地での確認が重要になります。

Barangay Clearance

フィリピンでは、営業エリアのBarangay(地域行政単位)から許可を取得する必要があります。
これはMayor’s Permit取得前に必要となるケースが一般的です。

必要になるもの

  • ・賃貸契約書
  • ・SEC関連書類
  • ・事業内容
  • ・住所確認

注意点

物件によっては、

  • ・商業利用不可
  • ・業種制限
  • ・看板制限

などがあるため、物件契約前の確認が重要です。

Mayor’s Permit(営業許可)

Mayor’s Permitは、実際に営業するための重要な許可です。
LGU(Local Government Unit)ごとに運用が異なります。

業種によって必要な追加確認

例えば飲食店の場合:

  • ・Sanitary Permit
  • ・Fire Safety Inspection
  • ・厨房関連
  • ・Alcohol Permit

などが追加で必要になる場合があります。

実務上よくある課題

実際には、

  • ・消防指摘
  • ・厨房設備不足
  • ・排気ダクト問題
  • ・看板サイズ
  • ・店舗図面不足

などで修正対応が発生することも少なくありません。

銀行口座開設

法人運営には法人口座開設も重要です。
ただし、フィリピンでは日本より審査が厳しいケースがあります。

よく確認されるもの

  • ・SEC書類
  • ・BIR書類
  • ・役員情報
  • ・資本金
  • ・事業内容
  • ・オフィス契約

実務上の注意点

銀行によって必要書類や審査スピードがかなり異なります。

また、

  • ・日本人だけでは進めにくい
  • ・面談が必要
  • ・現地渡航が必要

となるケースもあります。

業種別許認可

業種によって追加ライセンスが必要になる場合があります。

飲食店

  • ・Sanitary Permit
  • ・Fire
  • ・Alcohol Permit

IT・BPO

  • ・PEZA確認
  • ・雇用関連
  • ・労務体制

教育・人材

  • ・DOLE関連
  • ・教育ライセンス

など。
ここを後回しにすると、営業開始直前で止まるケースがあります。

フィリピン法人設立で重要なのは「開業まで」を考えること

実際には、

  • ・SECだけ完了
  • ・BIRが止まる
  • ・Mayor’s Permitが通らない
  • ・銀行開設できない

というケースも少なくありません。
フィリピンでは「会社を作ること」よりも、
「実際に営業開始できる状態まで整えること」
が重要です。

まとめ

フィリピン法人設立では、以下を一連で考える必要があります。

  • ・SEC登録
  • ・BIR登録
  • ・Barangay Clearance
  • ・Mayor’s Permit
  • ・業種別許認可
  • ・銀行口座
  • ・開業準備

特に、業種・エリア・物件によって必要な対応が変わるため、事前整理が重要です。

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